▽京都御苑

所在地:上京区京都御苑3
アクセス:地下鉄烏丸線丸太町下車他
拝観:御苑内自由,京都御所と仙洞御所は事前申込が必要
TEL:075-211-6364

京都御苑の三大桜

○左近の桜
平安時代になり、貴族の間で庭に桜を植えるのが流行り始めますが、その代表が京都御所紫宸殿の『左近の桜』といえましょう。これは、もともと大和吉野山の山桜を植えたものといわれています。ただし桜はそれほど長寿の木ではなく、火事などもありましたので、その都度植え替えられています。また、この左近の桜から移植された名桜も京都には多くあります。紫宸殿に向かって右が『左近の桜』で、向かって左が『右近の橘』となります。これは紫宸殿の中から庭を見て左右が決められたからです。桜の木を庭に植えはじめたのは奈良時代からですが、平安時代から好んで植えられるようになったようです。

○御車返しの桜(ミクルマガエシ)
一樹に一重(ヒトエ)と八重(ヤエ)の紅の濃い花が入り混じり、一重と八重の咲く位置も毎年変わるといわれています。昔、ある貴人が御車に乗ってこの桜の前を通りかかった時、そのあまりの美しさと、一重桜なのか八重桜なのかをもう一度確かめようとして御車を引き返した事から、この名前が付いたと言われています。京都御所の仲立売御門より北の清所門へ廻る西北角に咲いているものが有名で、この場所は菊亭家の屋敷址にあたり、菊亭家の名花とされています。

○近衛低趾の糸桜
京都御苑の北側、今出川御門を入ってすぐの近衛家邸宅の跡地にある桜。古くから有名な桜で、「春の雨に糸くりかけて庭の面はみだれあひたる花の色かな」「昔より名には聞けども今日みればむべめかれせぬ糸桜かな」などの歌が残されています。現在は児童公園に隣接する庭園に10株ほど咲いています。
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