今では『日本の国花』といわれる美しい白色や淡桃色の五花弁の桜は 古代からに日本人に愛され、奈良時代には庭に植えられ始めたといわれます。 >桜の名所 ![]() 平安時代〜鎌倉時代
平安時代になると、貴族達の間で桜を邸内に植えるのが流行りはじめ、その代表が有名な『左近の桜』といわれています。当時は柳の木と混ぜて植えるのが好まれ、白と緑の色鮮やかさが楽しまれました。その後、桜を庭樹にする事はますます盛んになり、鎌倉時代には後嵯峨上皇が桂離宮亀山殿の背後にあたる嵐山に、吉野の山桜を多数移植して花見を楽しまれた事が有名です。室町時代〜安土桃山時代
室町時代に入ると、世に『花の御所』と呼ばれる多くの花木を植えた室町殿が足利氏の手により完成し、この頃より春の桜狩りは、秋の紅葉狩りと並ぶ日本独特の行楽行事となり、足利義政などが京都東山や大原野(旧長岡京近く)に豪華な花見を行うようになります。そして、動乱の戦国時代を経て、安土・桃山時代に 豊臣秀吉が大規模な『醍醐の花見』を行った事は、あまりにも有名です。 江戸時代〜近年
江戸時代に入ると、一般庶民の間にも花見が盛んになり、多くの名所が誕生しました。なかでも御室(仁和寺で有名)や嵐山、東山方面に多くの人々が花見に出かけて行きました。そしてこれらの名所は、今なお多くの人々に愛されています。また近年に入ると京都の都市整備が進み、多くの桜が洛中洛外に移植され、まさしく京都は『花の都』となってゆきました。![]() 桜 〜バラ科サクラ属〜
桜とは、元来、山野に自生する山桜を表していましたが、現在では『染井吉野』『彼岸桜』『里桜』等々、十数種類を総称して桜と呼ばれています。古くから桜を愛した京都では、百種類以上の栽培種(その代表が『円山公園の枝垂れ桜』です)が作られており、一番多く見られるのは自然種の雑種と考えられているソメイヨシノとなっております。自然種
山桜/一重(ひとえ)の花と若葉とが同時に萌え出ます。大木になりやすく、寿命も長い。亜種にカスミザクラがあり、花の咲く時期がヤマザクラより少し遅く、葉などに毛が多く生えているところが違います。古来、桜といえば、この山桜の事をいいました。
染井吉野
近畿豆桜
栽培種
枝垂れ桜
御車返し
有明
待賢門院桜
朱雀
二尊院普賢象
糸括り
雨宿
御衣黄
虎尾
衣笠
突羽根桜
※サトザクラ‥園芸品種(栽培種)の総称 ※オオシマザクラ‥サトザクラの親となった木。名前のとおり伊豆大島から伊豆諸島に自生しています。5枚の白い花弁に鮮やかな緑の若葉がつき鴨川上流で多く見られます。桜餅を包む葉は、このオオシマザクラの葉を塩漬けにしたものです。 |
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